3/13/2010

Did You Hear About the Morgans?

噂のモーガン夫妻(☆☆)


『L.A.Story』とか『スリー・リバーズ』の、、、と思っていたら(いつの話だ)いつの間にか『セックス・アンド・ザ・シティ』の看板スターになっていたサラ・ジェシカ・パーカーと、ロマンティック・コメディの(ちょっと前までの)帝王ヒュー・グラントが共演する、離婚の危機に置かれた夫婦が違った環境に身をおいたら夫婦仲がよくなちゃったコメディ、である。監督は、『トゥーウィークス・ノーティス』、『ラブソングができるまで』でヒュー・グラントの持ち味を引き出したマーク・ローレンス。

この作品のユニークな点は、NYCで暮らす破局寸前の都会派カップルが、偶然目撃した殺人事件により連邦証人保護プログラムの対象になってしまい、そろってワイオミングのさらに片田舎に身を寄せ、素性を隠して暮らす羽目になるというアイディアである。身元引き受け人になるのが、地元のシェリフ夫婦。これを演じるのがサム・エリオットとメアリー・スティンバージェンで、都会派コメディの空気を一気に西部劇に変えてしまうインパクト。ははあ、要はこの映画、都会の根無し草が、米国のルーツに立ち返って夫婦の絆を取り戻すと、こういう保守的なお話しでもあるわけですね。

いかにも西部の男というサム・エリオットに、へらへらちゃらちゃら英国訛りのヒュー・グラントというギャップがひとつの笑いどころである。しかし、顔をのシワをみていると、ヒュー・グラントもさすがに年をとったなぁ、と思う。そうはいっても演じるキャラクターは相変わらず、いつもヒュー・グラントが演じているような男であり、そのことには全く違和感がない。ああ、この人は年をとっても一生このキャラクターでいくんだろう、と妙に納得してしまう。

そのヒュー・グラントが1960年生まれだから、50歳である。で、相手役のサラ・ジェシカ・パーカーは1965年生まれなので、こちらもそれなりのご年齢。本作、脚本的には30~40前半くらいのカップルで、まあ、撮影時40代後半だったお二人なので、ロマンティック・コメディといえど夫婦モノである本作としては、まあギリギリな感じか。

まあ、キャストの誰かがお気に入りなら暇つぶしにどうぞ、っていう程度の作品ではある。ヒュー・グラントのコメディだったら、他の作品の方がお勧めである。

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