12/23/2010

Charlie St. Cloud

きみがくれた未来(☆☆☆)

ディズニー系のTVムーヴィー『ハイスクール・ミュージカル』シリーズで人気が出たザック・エフロン主演の最新作。そこそこ楽しめるコメディであった前作『セブンティーン・アゲイン』で組んだバー・スティアーズ監督と再び組んだ本作は、ファンタジックな青春映画の佳作である。

ヨットレースの実力を見込まれて名門大学への進学も決まっていた主人公だったが、自動車事故を起こし、同乗した幼い弟を死なせてしまう。それをきっかけに地元の墓守りとして世捨て人のように暮らすようになる主人公。それにはわけがあった。死んでしまった弟が、生前に交わした野球の練習の約束を守り、日没前のある時間、毎日主人公の前に現れるからなのだ。

・・・・いやはや、弟の死に傷つきより人生を捨ててしまった男の再生の物語には違いがないのだが、これは立派な怪談話だ。弟だけかと思っていると、時折、かつての同級生も姿を表したりもする。高校卒業後に入隊し、戦場で命を落としたらしいのだ。しかし、これは "I see dead people" という映画ではない。自責の念にかられ、自分の人生の時間を止めてしまった青年が、人との出会いを通じて再び歩き始めるまでを優しいまなざしで見つめるドラマなのである。こういう「怖くない怪談」があってもいい。

キム・ベイシンガーとレイ・リオッタが共演。レイ・リオッタは主人公の命を救った救命士として登場、得体のしれない風貌で怪しいやつかと思わせるのが狙いなのかどうかわからないが、レイ・リオッタに突然話しかけてきたら、ちょっと恐い。ヒロインのアマンダ・クルーが可愛い。『ファイナル・デッドコースター』に出てたらしいが、覚えてないや。

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