8/07/2011

Toy Story Toon: Hawaiian Vacation

ハワイアン・バケーション(☆☆☆)

『カーズ2』と同時上映された、「トイ・ストーリー」のキャラクターを使った短篇である。時間軸では「トイ・ストーリー3」の後日譚になっていて、新しい持ち主のもとにもらわれていったあとの話ということになっている。

持ち主一家がハワイでの休暇に出かけると、玩具たちは仕事から解放されて束の間の「休暇」を楽しめる。一方、愛すべきアホ・キャラであるケンは持ち主の荷物に紛れ込んで永遠の恋人・バービーと一緒にハワイで素晴らしい休暇を過ごすつもりで綿密な計画を立てていた・・・というのが発端で、いつもの仲間たちがケンの夢の計画を形にするために涙ぐましい奮闘をするというのが今回のストーリーである。

短い時間のなかによくもまあ、と思うほどに切れのあるネタを詰め込み、テンポよく笑わせ、おなじみのキャラクターたちが、前作以降も生き生きと暮らしている様を見せてくれる。「トイ・ストーリー」シリーズのファンサービス的な作品として、ほぼ完璧な出来栄えである。トム・ハンクス、ティム・アレン、ジョーン・キューザックらの主要なボイス・キャストが再結集していることも嬉しい。前作でバービーとケンの声を当てたジョディ・ベンソンとマイケル・キートンもきっちり続投してくれているんだよね。

その一方、これまでの短編作品が、実験的であったり、アーティスティックであったり、多様な個性を主張しながら笑わせたり泣かせたりしてくれたことを思うと、既に確立したキャラクターに頼った本作のような作品だけでなく、今後もいろいろな作品を見せて欲しいと思うのだが、さて。

ちなみに、トイ・ストーリーものの短篇は、すでにもう一本、バズ・ライトイヤーを中心にしていると思しき"Small Fry"が製作されており、ディズニーが北米で年末に向けて公開する"The Muppets"に併映されることが決まっている・・・って、えー、ジム・ヘンソンの「マペット」ものの権利って、いつの間にかディズニーが買っていたんだ(驚)

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